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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
このところ水に凝っている。
ウィーンの名水ヴェスラウアーにはまってしまったと言うこともあるが、実は水はアンチエイジングの根幹ではないかと思い始めたからである。 そもそも人の体の6割は水分とされている。これは成人男性の平均値で、性別や体形でも違ってくるのは、体脂肪の比率にもよる。当然の事ながら脂肪組織には水分が乏しいので、皮下脂肪に恵まれれば、それだけ水分の比率は減少する。 由来、名酒は水に恵まれたところに生まれ、鮎も清流にしか生息しない。 それほど食品と深いかかわりのある水が、何で今まであまり重要視されなかったのだろう。 スイスは別として、ヨーロッパでは昔から水道水は飲めないとされていたが、日本は水には恵まれていたからだろう。だがその日本の水もいまや汚染や消毒で、“違いのわからぬ男”の僕でも飲むに耐えないものになってしまった。 僕があえて水とアンチエイジングと結びつけたのは、先ず体の構成分の半分以上を占める素材にもっと敬意を払おう、という主張が先ず第一点。 大気汚染に対しては個人としてできるのは転地しかない。だが水なら自分の選択である。 日にミネラルウォーターを何杯飲もうと、高級ホテルのコーヒー一杯分にも及ばない。 第二の点は、高齢者は脱水を起こしやすいと言うことである。 体の水分の過不足のセンサーは、脳の視床下部と言うとことにあるとされている。脱水すれば渇きを覚え尿量を減らし、水分過多になれば腎臓を通じて利尿を図る。この調節が視床下部の機能の一部である。 年をとると、すべての機能が衰えるのは宿命だが、このセンサー機能も低下して、脱水状態が進んでも自覚がなくなることがある。慣れた介護師さんなら常識だし、看護師さんなら患者の尿量には絶えず注意を図る。 ではどのくらいの量が必要か? 大雑把に言って摂取カロリーに等しいCCが最低必要量とされている。 つまり一日の食事が2000カロリーなら、水分も2000CCは取れということだ。もちろんこの中には食物中の水分や、炭水化物の燃焼で発生する水分も含まれるが。 僕は子供の頃からの習慣で、お茶の代わりに水をよく飲む。毎食コップに一、二杯。合間に500CCのミネラルウォーターのボトルを数本。 一日で食材のほかに水として優に2000CC以上は摂取しているのではなかろうか。20年ほど前に尿酸値が多少高めなことが分かった時、それまで発作も起こさず、腎結石など作らないで来たのは、“先生、水をがぶ飲みされてれるのがよかったのでしょう”と主治医に言われたものである。 と言うわけで今後、ミネラルウォーターの比較検討、特に今愛飲しているヴェスラウアーのアンチエイジング効果を検証したいと考えている。
by n_shioya
| 2007-05-27 22:19
| 食生活
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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