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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
藤本大三郎先生はわが国でコラーゲン研究の第一人者である。
その藤本先生が、飲むコラーゲンは体にいいようですよ、と言われたのだからこれは大ニュースである。 そのお話が聞けただけでも、今日のケロイド研究会に出席した価値はあった。 かつてファンケル研究所の顧問の頃、研究員の方達が肌によいコラーゲンサプリの開発に励んでいおられたので、そんな馬鹿な、と一笑に付した覚えがある。 コラーゲンのようなタンパク質は小腸で分解され、アミノ酸として吸収される。 だから、飲んだコラーゲンがそのまま皮膚に到達して、肌の若返りに寄与することはありえない。 だが、と藤本先生は言われる。 このところ、コラーゲンを呑むと皮膚、関節その他もろもろの臓器に若返りの効果があるという研究が、出始めている。 その理由はなんだろうか? 今のところ推察の域を出ないが、 まず、コラーゲンの主成分であるプロリンと言うアミノ酸を大量に補うからではないかと言う考えがある、。プロリンは、ほかのタンパク質にも含まれており、また体内で合成もされるが、コラーゲンを食べれば大量に補給できること。 量だけでなく、プロリンの血中濃度もまた重要らしい。 そして、タンパク質の分解産物で、アミノ酸数個が繋がったオリゴペプチドと呼ばれる物質が、何かよい働きをしているようだ。 老化の原因の一つは、コラーゲンが減少し、またその質が劣化することにある。これは皮膚にもっとも顕著に現れるが、コラーゲンはすべての臓器の支持組織であるから、コラーゲンの産生が活発になれば、皮膚だけでなく全身の若返りが期待できることになる。 たとえ利くとしても薬と違い即効性は無いが、反面薬のような副作用も無い。 また、メカニズムはこれからの解明が必要だが、効果はすでに十分なエビデンスがあるようだ。 さっそく帰ってから配偶者にこの朗報を伝えると、“あなた、なに言ってるの、今頃。そんなこと何年も前から私が言っていたことじゃない?何時も素人に何が分かるかと馬鹿にしてたくせに”とやり込められた。 ところでこのケロイド研究会、今回で14回目だが、主催者のキッセイ薬品の都合で、今年が最後だそうだ。 そもそもキッセイで開発したケロイドの内服薬、リザベンの研究のために立ち上げたのだが、もうその硬貨も十分立証されたし、一般にもリザベンの効能は普及したので、と言うことらしい。 われわれケロイドに取り組むものにとってははなはだ残念なことであるが。
by n_shioya
| 2008-03-08 22:16
| サプリメント
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Comments(7)
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icelandia at 2008-03-09 09:55
やはり動物性よりも海洋性の方がいいのでしょうか?時々飲み物に混ぜて飲んでいますが、回数を増やします!
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n_shioya at 2008-03-09 11:10
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at 2008-03-10 03:04
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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kiwi
at 2008-03-11 16:56
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私も日本からはるばる某社の缶入りコラーゲンのを持ってきたのに最近飲んでいませんでした。こちらイギリスの乾燥は尋常ではないのに。
と、言うことで早速この記事を読んでからの飲み始める事にします!
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n_shioya at 2008-03-12 21:38
kiwi :さん
しばらく続けられて、結果をお知らせください。
初めまして!ブログ読ませて頂きました!
面白かったです!これからも良いブログを書いていって下さい☆ 期待してます! 良かったら自分のサイトにも遊びに来て下さいね☆ 勉強になりました☆また見に来ますね★
とっても勉強になりました。私は、コラーゲン商品の販売サイトを運営しているのですが、こういった記事を読んで商品をお勧めするのにも、より一層自信がもてました。
ありがとうございました。
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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