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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
美しき惑いの年
若さはいいものである。

"人生の秋”の訪れとともに人は若き日々を懐かしく思う。
あのときに戻れたら,と想起する至福の時のいくつかを誰でも持ちあわせているはずだ。
未来は可能性に満ち溢れて,われわれも活力にみなぎっていた。
すべてがチャレンジであり,好奇心をかきたててくれた。
万巻の書はいずれ読破され、生命の神秘は解き明かされ,社会の不正もすべて是正されるはずであった。
つまりやりたいことはいずれ成し遂げられるという暗黙の了解があった。

若さはまた“美しき惑いの年(カロッサ)”でもある。
理想と現実のギャップに目を向けず、ひたすら突っ走るのを若気の至りと大人達は許してくれた。
そして訪れる挫折。受験の失敗だろうと,友の裏切りだろうと、失恋だろうと挫折のない青春はない。

それはまたフラストレーションの年でもある。親の支え無しには何もできず,すべては将来のための準備期間だというもどかしさ。
そのフラストレーションはかっては支配層へ向けられ、反体制運動の火種となった。今はこれが内にこもり、登校拒否や家庭内暴力を生む。

準備期間,このモラトリウムを卒業して社会に出る頃、厳しい現実の矛盾に対してもはやほとんどの者は,立ち向かうだけの意欲を失い,醜い妥協を試みるようになる。
すると大人達は,ああ,やっと大人になったな,と仲間入りを許してくれる。
若返りとはその頃に戻ることなのだろうか,そしてそれは可能なのだろうか。そしてそれがのぞましいことだろうか?

3月に親父を看取り、改めて自分にも“老い”は訪れると気づかされた。
そしてせまり来る“人生の秋”の悲哀豊かさを同時に感ずるようになった。

今まではアンチエイジングもどちらかというと人事のような気がして、建前はNPO法人のホームページで説いても、ブログでは本音で適当に、といい加減なダブルスタンダードで息抜きをしてきた。

だがこれからはこのギャップを埋めていかねばならぬ。
建前を本音に引き下げるか、あるいは反対に本音を建前に近づける努力を始めるか、どのようにアンチエイジング有言実行するか、ここが思案のしどころである。

お蔭様で5月26日でこのブログも丸三年。一日も欠かさず続けてきたので、すでに1000日を越える。

改めて自分で自分を褒めてやると同時に、これまでこの支離滅裂な独白にお付き合いくださった方々に改めて感謝いたします。
これからも末永くご支援のほどを!
by n_shioya | 2008-05-30 20:43 | アンチエイジング | Comments(4)
Commented by 芙蓉 at 2008-05-31 07:51 x
塩谷先生、おはようございます。
この度は、ブログ継続3周年おめでとうございます。
一日も休まず、1000日..素晴らしいことです。
誰にでもできることではございません。
御尊父様が亡くなられたときも、
一日も、休むことなく続けられたその姿を拝見しまして、
その胸中察し、本当に頭が下がる思いでした。
先生のブログ、内容も、その姿勢も、学ぶ事が多いです。

これからも、多岐に渡るエントリー、
本音で綴られること、心より楽しみにしてます。
Commented by n_shioya at 2008-05-31 09:52
芙蓉さん:
早速にコメント有難うございます。
今夜はクリニックグループで、帝国ホテルで祝ってくれるそうで楽しみにしています。
ところで“ひとりごと”にコメントさせていただきましたが、銀座フランス屋というのは銀座にはないのでしょうか。
ホームページでは三笠会館の系列のようになっていましたが?
Commented at 2008-06-01 16:31 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by n_shioya at 2008-06-02 10:16
山路純平さん:
芸術家に限らず、人間は矛盾に満ちた存在で、言ってみれば皆、小トニオクレーゲルだともいえますね。


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