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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
ずっと以前,ペルーを訪れた時のこと。
僕は仲間とクスコの宿で夕食を取っていた. 何故か体がだるい.頭も頭痛とも違うが妙に重苦しい.しゃべるのも億劫である.そのうち,首を曲げて隣に話し掛けることすらしんどくなった。 ああ,これが高山病の始まりか,と始めて気がついた。 昼間、小型機で空港に降り立ったときに,ガイドに注意された。慌てないでください,動作は緩慢 に。 普通の動きをすると、今は平気でも後で付けがきますよ。歩くのもゆっくりゆっくりとガイドの言うとおりに行動してきたつもりである。 高山病は3000メートル級の山から始まり,5000メートルを超えるととたんに厳しくなる.クスコはそのとばくちだ。 それだけ酸素分圧も低くなる。つまり酸素が薄くなる。 このわずかな差でも苦しくなるくらい,人間の体にとって酸素は不可欠だ。 例えば心臓が止まって,もし5分以上血液が脳に行かなければ,酸欠で脳が死んでしまうことぐらいは,救命救急の常識である。 その酸素が実は毒で,老化の原因にもなっているのというのは,納得できないが事実である。 地球の大気に含まれる酸素濃度は約20%である。 ネズミの実験だが、この濃度を50%にして飼育すると平均寿命である三年半の半分しか生きられなかった。さらに100%にあげると、すべてのネズミが1週間で死亡してしまった。 何故だろう。 人体は呼吸によって酸素を肺から血中にとりこみ、血中の赤血球に運ばれた酸素は,細胞の中に入ると,ミトコンドリアにとりこまれて、グルコースを燃焼してエネルギーを生み出し、水と炭酸ガスになる。その際,ごく一部の酸素が「活性酸素」とよばれるものになる。 また,白血球は酸素をとりこんで、積極的に「活性酸素」に転換する。この「活性酸素」は爆薬のように作用して,細菌を死滅させる。 いったん発生した「活性酸素」は,おとなしくしていないで回りのものを次々に酸化していく。 鉄が酸化したものを錆びというが,こうして「活性酸素」は,文字どうりほかの分子を錆びさせていく。例えば脂肪がが酸化すれば,過酸化脂肪という有害なものに変化する。 それだけでなく、DNAに作用すれば,遺伝子を壊して癌化させたり,死滅させたりする。 呼吸以外にも,「活性酸素」は紫外線,タバコ,食品添加物、ストレス等さまざまなファクターで発生する。 と言うわけで最近ではこの「活性酸素」が老化の一大原因として研究対象になっている。 幸いなことに生体は活性酸素に拮抗するファクターを産生する。スーパーオキサイドディスムターゼ(SOD),カタラーゼそしてグルタチオンペルオキシダーゼ等である。また最近人気のCoQ10もその一つだ。 酸化を防ぐ物質は日常的に食べている食物にも含まれている。 ビタミンC,Eや最近話題になっているβカロチン,ポリフェノールなどである。 これらを総称して「抗酸化物質」と呼ぶ。 ポリフェノールは植物の色素や渋みのもとになる成分の総称で,含有量の差はあるがほとんどすべての植物に含まれ,日光を好む色鮮やかな野菜や果物に特に含有量が多いと去れている。 赤ワインに多く含まれるポリフェノールが,動脈硬化を防ぐということで一時話題になったが,緑茶のカテキン,紫いものアントシアニンそばのルチンなどみなポリフェノールの一種である。 だがこれらの「抗酸化物質」を食品として充分量をとろうとすれば、べらぼうな量の食物になってしまう。 だからサプリメントなら効率よくとれますよ、それには是非当社の製品をと言うのが、サプリメント会社の狙い目である。 ちなみに薬嫌いの僕でも、今はマルティビタミン(なかにC,Eは含まれている)とCoQ10、そして先日のべたDHEAは飲むようにしている。
by n_shioya
| 2008-07-05 10:12
| アンチエイジング
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Comments(3)
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
山路さん:
不思議なのはこれほど巧妙にできているのに、しばしば限界を感ずることです。 神様も手抜きされたのでしょうか、それとも原罪という奴の後遺症でしょうか。
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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![]() 塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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