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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
奇妙なな音楽だった。
だが不思議な魅力に溢れている。 今日のN響の定期演奏は、今注目の中国の作曲家、タン・ドゥンが、バルトークの舞踊組曲のほかに、自作の2曲を指揮した。 「マルコ・ポーロの4つのシークレットロード」とピアノ協奏曲「ファイア」である。 僕は正直のところ現代音楽は苦手だ。 「ベートーベン以来、音楽は堕落の一歩をたどった」と決め付けたフルトヴェングラーほどではないが、あの12音階だの電子音楽だのは、後でなんか判じ物を聴かされたようなフラストレーションが残るのは、音楽と無縁の衆生だからだろうか。 フルトヴェングラーにいわせれば、ベートーベンの音楽には論理的必然性があるが、その後は崩壊の一途をたどり、支離滅裂になったのが、現代音楽だという。 だが、タン・ドゥンの作品は、型破りであるが何か論理性というか必然性が感じられる。 楽器の使い方のユニークで、こんな鳴らし方もあるのかと驚かされる。しかも12のチェロの即興の競演の楽章では、奏者が奇声を発したり、皆で足踏みしたり、それがちっとも場違いでなく楽しめる。 タン・ドゥンはまだ50歳。将来が楽しみな作曲家と言える。
by n_shioya
| 2008-09-25 22:45
| コーヒーブレーク
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Comments(13)
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icelandia at 2008-09-25 23:50
クラシック崩れや、やたらピロピロいってるだけの電子音楽は私も好きではありませんが、70年代のプログレだとか、現代のエレクトロニカと呼ばれるものは好きです。フォーミュラ化され尽くしたヒット曲よりも、ず〜っと創作性が高いように思えます。スティーブ・ライヒはお好きですか?ライヒって現代音楽なんだろか?カテゴリーがわかんない・・・。
ダン・ドゥンって面白そうですね。聴いてみます!
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vicoprofen at 2008-09-26 00:51
タン・ドゥンって映画音楽もやってたような?icelandiaさん、プログレお好きですか?私、キングクリムゾンのメンバーの家に留学していたことがあります(笑)。
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aseamoon at 2008-09-26 01:46
今日はありがとうございました。残す所1日でアメリカに戻ります。時差を考えアメリカ時間に戻し始めています。塩谷先生は本当に賢い!このブログは宝の山ですね。もっともっと色々な事を教えてください。
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きのこ組
at 2008-09-26 21:24
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n_shioya at 2008-09-26 21:55
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n_shioya at 2008-09-26 21:57
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n_shioya at 2008-09-26 21:59
aseamoonさん;
来実は大変でも、ブログには是非頻繁にお立ち寄りください。
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n_shioya at 2008-09-26 22:00
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icelandia at 2008-09-26 22:04
スティーブ・ライヒはミニマル音楽の教祖様みたいなものです(私自身も付け焼き刃ですが)。実は7月にNHKの芸術劇場で特集をやっていて、それでハマッタばかりです。CD出ています。彼を聴いて、なーんだパット・メセニーも坂本龍一も、ライヒの弟子なのね、という感想を抱いたほどです。好きか嫌いかはハッキリ分かれると思われます。
プログレ(プログレッシブ・ロック)はカテゴリーの名称で、キング・クリムゾンはグループ名。キンクリは間違いなくプログレの名グループです。詳しくはvicoprofenさんにお任せします。 こういうのは、知っていても知らなくても、教養とは無関係な気がします。単に趣味の問題ですから。
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vicoprofen at 2008-09-27 01:31
キングクリムゾンを話すと長くなるので、私のブログでいつか特集しますね!すいません、、、簡単に説明できなくて。
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ruhiginoue at 2008-09-29 01:53
タン・ドンが初来日して横浜で作品を披露したとき、武満徹が聴きに来ました。私はすぐ後の席でしたから、目の前のこの頭の中では何を考えながら聴いているのだろうかと思いながら聴きました。
終わってからタン・ドンは吹っ飛んで来て、嬉しそうに武満徹に聴きに来てくれた礼を言ってました。英語でした。 新進前衛作曲家としては、訪日して開いた発表会に武満徹が聴きに来てくれたとなれば、誰だって嬉しいでしょう。 武満徹も、日本の保守的な批評家たちから袋叩きのような酷評をされていたところへ、来日したストラビンスキーから絶賛されて救われたのですから。
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n_shioya at 2008-09-29 09:59
ruhiginoueさん:
コメントありがとうございます。 武満といえばは惜しい方を失いましたね。 御承知でしょうが、八ヶ岳音楽堂はリヒテルの肝いりで建てられ、武満音楽祭などを開催してきました。 そばに僕の山小屋があり、ペーターシュライヤーが寄ってくれ、コーヒーをごちそうしたこともあります。 ちなみにニックネームはruhigできれるのでしょうか? ぜひこれからもお立ち寄りください。
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ruhiginoue at 2008-09-29 19:02
あんな大スターにコーヒーを。
武満徹は少々早い死でした、癌でしたが、人命を救う医師が足りない一方で、美容外科医が長者番付に載ったからと選ぶ学生がいます。 受験制度のため要領ばかり良い者が多くなったのでしょうか。 伊福部昭が言ってましたが、自分が若い頃は誰でも、実力も無いのに交響曲とかオペラとかデカイ作品を書きたいと言ったものだったのに、音大で教えていると、学生がどんどん、小規模な作品で要領よく課題をこなすばかりの傾向が強まっていると感じ、これは受験制度の影響ではないか、と。 音楽と医学と、同じ問題があるような気もします。 あとruhigで切れます。本名のドイツ語化です。しかし音楽はあいかわらずだけど、医学では英語のほうが幅を利かせて久しいと聞きます。
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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