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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
モイストヒーリング
今日は久しぶりのドサ廻りだった。
ドサ周りとは失礼な、と愛知県岡崎市の方は言われるかもしれないが、僕これを楽しんできたので、誤解ないよう願いたい。
あまり聞きいた事もない、自分でわざわざ行くことのないような僻地?に、また失礼なことを言ってしまったが、仕事を口実に訪れることができるのは、得難いチャンスである。
モイストヒーリング_b0084241_934149.jpg

今回も目的は、「モイストヒーリング」のセミナーで、対象は愛知学泉短期大学の幼児教育学科の生徒さんたちだった。
教室いっぱいの若い女の子に拍手で迎えられたのは、最近はめったにない経験なのですっかり嬉しくなってしまった。

モイストヒーリング」はこれまで何度もブログで取り上げたので説明の必要はないかもしれないが、一言でいえば、“傷を乾かしてかさぶたを作って治そうするのは間違いで、傷口から染み出る体液を逃さず、湿潤環境を保ったほうが傷が早くきれいに治る”という最近の「創傷治癒」の理論である。

そのために開発されたのが、ポリウレタンフィルムとハイドロイドを組み合わせた「モダーン・ドレッシング」で、医療用には各種の製品があるが、家庭用にはジョンソン&ジョンソンから「キズパワーパッド」という商品が発売されていることは先刻述べたとおり。

モダーン・ドレッシング」の解説もさることながら、このような機会に僕がいつも強調するのは次の数点である。
まず、傷を治すのは本人の持つ、「自然の治癒能力」であり、医師の務めはそれを助けるだけにすぎないこと。
そしてその「自然の治癒能力」のメカニズムをまず理解することが大切なこと。
また「モダーン・ドレッシング」はすぐれものであるが、それなりに正しい使用法や効用と限界を理解しないとかえって問題を起こすこともあること。
ちなみに怪我であれ、手術の切開であれ、いったん出来た傷は消せないこと。我々形成外科医に出来ることは、その傷跡をなるべく目立たなくすることである、等々。

そしていつものように、最後は次の点を強調して締めくくった。
すなわち、5人の子供を育てた経験からいうと、といっても僕ではなく配偶者の役目だったが、子供が怪我をしないで育つのは奇跡である。
むしろ、元気に遊ぶのが子供の役目であり、“怪我をするのも子供の特権”と思ってほしい。それだけうちの子は元気なんだと受け止め、親御さんは怪我をさせまいと過保護にならずおおらかに育ててほしい。
また、怪我を親の責任と思い込むと、そのギルト・コンプレックス(過度の罪悪感)は決して子供に良い影響を与えない。
ただ、運悪く怪我をした時には、その時点で可能な限り適切な処置を行い、また必要なら医師の指導を仰ぐのは親の務めではあるが。

まだ二十歳の若いお嬢さんたちだったが、熱心に聞いてくださって、最後はまた盛大な拍手腕見送られ、こちらも十分満足して新幹線で帰宅した。
by n_shioya | 2008-12-03 23:12 | キズのケア | Comments(6)
Commented by icelandia at 2008-12-04 01:19
とびきりフレッシュな女性陣に囲まれた楽しい遠足だったと書くのが恥ずかしくて、ドサ廻りとおっしゃっているように思えます。ですよね?!
Commented by kenjyuojisan at 2008-12-04 08:07
今日友人に勧められてこのブログを拝読して感銘しました。70才以上のブラガーはそうざらにいるものではありません。しかも毎日更新となると大変です。私も70才のブロガー(http://kenjyu.exbiog.jp/)で毎日更新していますのでその大変さがよくわかります。

Commented by vicoprofen at 2008-12-04 15:08
子供の頃は必ずどこかに外傷がありましたね。大人になったら内側の傷が目立ちます(笑)。昨日、血流障害で病院へ行ったのですが、処方箋に担当医の判があったのでジェネリック医薬品に変更することが出来ませんでした。このシステムはなぜあるのかな?
Commented by n_shioya at 2008-12-04 22:50
icelandiaさん:
それは深読みというものです。
だが、もてるためにはそのくらいの遠望深慮が必要ですね。
Commented by n_shioya at 2008-12-04 22:51
kenjyuojisanさん:
コメントありがとうございます。
こちらからもうかがいますのでよろしく。
Commented by n_shioya at 2008-12-04 22:53
vicoprofenさん:
内側の傷にも湿潤療法は必要ですね、思いやりという。
ジェネリック、必ずしもよいとは限りません。このことはまた別の機会にブログするつもりです。


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