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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
ホルモンの世界は奥が深い。
七〇数種の化学物質が全身を駆け巡り、ある時はプラスにある時はマイナスに、又拮抗的に働いたり、補完したり、研究が進めば進むほど、その精緻なフィードバックシステムには驚嘆させられる。 ![]() 小学館新書で、僅か200ページほどのものだが、学問的は勿論、さらに彼の教養と好奇心に裏打ちされて、男性だけでなく女性にもお勧めしたい中身の濃い御本である。 細かい内容は実物を手に取っていただくこととし、最後の 『男性ホルモン値を上げる10カ条!』 を引用させていただく。 ①男性ホルモンの大敵、交感神経の緊張を和らげよう。 知らぬうちに交感神経が緊張しています。「自分の居場所」を持っていることが交感神経の緊張を防ぐ。会社でも家庭でも趣味でも職場でも、どこかに「自分の居場所」を確保しよう。 ②積極的に副交感神経を活性化しよう! 「楽しいこと」をこの一週間実行しましたか?ヨガやストレッチ、マッサージで自分を癒せるツボを見つけよう! ③ 食事を大切に! 偏りがなく、旬の食材、抗酸化作用の高い食材を取り入れよう。オトコのサプリメントもチェック。 ④忙しいときこそ短時間でエクササイズ! 10分間の筋トレや掃除、階段の上り下り。和式トイレがあればスクワット。体の筋肉をつければ、ホルモンも増えます。 ⑤良い睡眠を取ろう! 夜中に男性ホルモン値は回復する。寝る前にeメールは見ない!! ⑥仲間を大切に! 男同士で過ごす時間が男性ホルモン値を上げる。ゴルフなど、ぐるーぷでする スポーツはいい。 ⑦無理しておしゃれしよう! 自分を飾ってこそ男性ホルモン値が上がる!時計、靴、鞄。たまには派手なネクタイで。勝負背広を着ていこう。 ⑧凝り性になろう! こだわる、自分を主張する、創作する。少年に還ろう! ⑨大声で笑おう。 笑いのつっこみをしよう。笑う門には福来る。 ⑩目標を持とう!冒険しよう!!わくわくしよう!!! 男性ホルモンは冒険心! というのが、堀江先生お勧めの男性道である。 試してみませんか? ■
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by n_shioya
| 2010-05-31 21:09
| アンチエイジング
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![]() このところ三越の男性カルチャースクールに向けて、チョイ悪修業に余念がない。 なにも地中海風だけが「チョイ悪親父」ではなかろう。 大和には大和風のチョイ悪があってしかるべき。 と気がついて、今日は浅草の花町に出向き、 浅草芸者ナンバーワンの五郎姐さんから御指南を受けた・・・ ![]() というのは尾ひれをつけた話で、 実は今週末は恒例の浅草の植木市が開かれ、 最終日の今日は「野立て」と芸者衆の「踊りの会」があり、浅草っ子の滝川会長にお招きをうけたのだ。 そして馴染みの(といっても滝川会長のだが)五郎姐さんからお茶と踊りのおもてなしを受けた次第。 ![]() 浅草といえば三社蔡だが、この植木市も楽しめる。 今や浅草は最も江戸の下町情緒の残っている街ではなかろうか。 観音裏柳通りを歩行者天国にして、各地から集まった植木、苗木の露店が立ち並ぶ。 サカタ種苗店のように堂々としたディスプレイではなく、ささやかな屋台の集まりだが、活きのいい兄ちゃんたちの、“さあ、いらはい、いらはい。これがたったの400円。二つ買えば700円!お得だよぉー”と威勢のいい掛け声は、昔の夜店風景を思い出して懐かしい。 ![]() 「つららを折り、堅炭で雪をつるうちに桃の節句がきた」 中勘助の「銀の匙」の中の、あのほのぼのと懐かしい一節も思いだされる下町の情景である。 そう言えばあの中勘助も、江戸は神田の生まれだったなぁ。 ■
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by n_shioya
| 2010-05-30 22:32
| アンチエイジング
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![]() 著者は清水真木という哲学者である。 やはり哲学者の書だけあって、難解である。 「これから私が始めますのは、ヨーロッパ精神史の小さな断片、歴史の名間でえ垢がつき、埃がたまった、とても小さな断片をゴミの山の中から彫り出る作業であります。そして,掘り出した小さな断片から汚れを取り除いたのち、二一世紀初めの現在の光に照らしこの断片の意義を考え、又、この断片が放つ光のもとで原題を考える地道な作業であります。」という挑発的な出だしで大いに期待を持たせる。 だが、読み終えて、ごみの山はよくわかったが、肝心の小さな断片がいまいちピンとこないのは、こちらの教養不足のせいなのだろうか? ただ、僕なりに言えることは、教養とか決して“古典の引用癖”ではないということは明らかである。 では、というと、 ①人間の営みの洞察力 ②自分と社会との関わりの規範 ③それらを先人の知恵に学ぶ としたらいかがなものだろう。 この件は今少し時間をかけて考察を試みたい。 ■
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by n_shioya
| 2010-05-29 23:31
| コーヒーブレーク
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昨日のセミナーの後半では皆さんと一緒に“高齢者の恵み”について考えてみた。
年を取るとほとんどの機能が衰えることは確かだが、一つだけ確実に進歩していいはずのものがある。 それは経験の積み重ねである“判断力”だ。 これも含めて、知恵、いや叡智とも呼べるものは“年の功”というべきではなかろうか。 それもこれも、認知症にならなければの話だが。 そもそも抗加齢というのは人間だけに許された特別な悩みといえる。 普通の動物は生殖期が終わると死んで行くからだ。 でもそれでは生命の意義とは何だろう。子孫をつくる。その子孫もたださらに子孫をつくだけに存在する。結局それでは、それぞれが個体として存在する意味は何もないことになりはしないか。 しかし我々人間だけが生殖器を終えてもなお生き延びることが許される。 そして今や、成長期以上に高齢期が長くなった。 この期間を自己完結の為の天の恵みと考えるべきではなかろうか。 改めて列挙すると、この年になって初めて享受出来る様々なことがある。 断片的にはこれまでブログでも取り上げてきたが、 まずは、過去との折り合いをつけるチャンス。 人によっては親との折り合いということもあるだろう。たとえ親はもういなくても、いやいないからなおのこと。 僕の場合は軍国主義の日本という国家に対する恨みつらみ。あの恐怖政治。 こだがれもそうせざるを得なかった方々の悩みや、回避の努力がわかってくると、許す気にもなってくる。 とくに、もし自分がその立場だったら、やはりあのような愚かしい行為に走ったり、不作為の罪を犯していたかもしれないと思うと。 それはまた、過去の自分を許容し、むしろ積極的にその成果を認め満足することにもつながる。 男なら仕事であろうし、女性の場合は子供かもしれない。子育てに追われて、と思わずに、子育てという大した事業を成し遂げたと自分を褒めてあげる。 そしてまた、若い時はすぐにかっかと来て、若気の至りを繰り返したのが、この年になると平常心が生まれてきて、人との折り合えも付け、生き易くなってくる。 男性学の権威はそれは、男性ホルモンの欠乏だといっても、それで結構! そのほかとりあえず列挙すると、 ①小食で足りてなお太り気味なのは燃費がよくなったせいとおもえばよい。 ②人との交わり。義理は欠いても、好みの少数を大切にする我がまま。 ③余暇を楽しむ。旅行や趣味の実現。 ④功名心が功上心へと置き換わっていく幸せ。 これらがすべて、そしてさらにもっと高齢者のQOLに繋がる恵みがあり、今後一つずつ検討していきたい。 最後に皆さんに、 “何時までも、夢を持ち続けるように!”と激を飛ばして、三回のアンチエイジング・セミナーの〆とした。 ■
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by n_shioya
| 2010-05-28 23:28
| アンチエイジング
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三越のカルチャースクール、アンチエイジングの女性の部を無事終了した。
回を重ねるごとに参加者が増えてきたのはうれしいことだが、残念ながら今日で終了である。 来月は男性の部のスタートだ。 今日アピールしたかったことは ①アンチエイジングの目的はQOLにあること ②加齢により機能は衰えるのはやむを得ないが、知恵は増進していいはず。 ③QOLは本人の価値観で違いはあっても、畢竟生きがいの問題であり、その中心は人に必要とされているという意識であること ④そしていつまでも「夢」は持ち続けた欲しいこと などなどであった。 すべて自分の問題としてされけ出したつもりではあるが、いささでもお役に立っただろうか?? ![]() ■
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by n_shioya
| 2010-05-27 22:34
| アンチエイジング
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目の中間報告を忘れていた。
ということは少しずつよくなってきていることとご理解ください。 先週金曜日、ステロイド注入、レーザー最悪の場合は手術まで覚悟して、北里大学病院に出向いた。 ところがなんと、前回より改善しているという。つまり網膜を持ち上げてしまった浸出液が少し吸収され始めたのかもしれないそうだ。 ステロイド注射の前段階として、副作用のテストで始めたステロイド点眼が効いてきたのかもしれないので、治療は延期して又二週間ほど、点眼を続けてみましょうという主治医の有難いお言葉だった。 その後も徐々に、ほんのわずかずつではあるが、自覚的には改善している。 このぶんなら・・・、いや、それ以上の期待はすまい。 来週金曜日の再診の結果を心静かに待つことにしよう。 ■
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by n_shioya
| 2010-05-26 22:18
| 老年病
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今日はNPO法人創傷治癒センターの理事会と、賛助会員を交えての懇親会が京王プラザで催された。
スタートして七年目。 今年はいよいよ神戸で「けが、キズの治し方」というテーマで初めての市民講座を試みる。 又、二年先に控えた国際会議への協力体制も話題になった。 その昔、創傷治癒を始めた頃、「塩谷先生がお好きなわけのわからぬ分野」と大方から揶揄されたことを思うと、今昔の感がある。 いかに傷跡を残さずに治すか、湿潤療法とは、そして培養皮膚の実用化は、などなど、われながら根気よく頑張ってきたものだ。 ![]() これまでの理事の方々の御尽力と、賛助企業の皆さまのご協力に改めて感謝したい。 今後ともよろしくお願いします。 ■
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by n_shioya
| 2010-05-25 22:48
| キズのケア
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“アンチエイジング!”と叫んでいることが何か空しく感ぜられることが時折ある。
たとえばがんの転移で苦しんでいる方に接した時、また知人がALSのような業病に罹患した時などである。 そのような方が片方に居られるのに、抗加齢、アンチエイジングなどと言っているのはなんとも“お目出度い話”では、という疑念である。 勿論アンチエイジングによって健康を維持することが、疾患の予防につながり、長期的には人々の福祉に寄与するというのが目的であるとは分かっているのだが。 今日たまたま「クローズアップ現代」で、ハイチで医療活動をなさっている女医さん、シスターだが、の話が取り上げられていた。 まだ結核に苦しむ人々。そこへ襲った大地震。溢れた難民はテント生活を強いられ、倒壊した病院から逃げ出した患者たちは住む場所もない。 このままでは、抗生物質も効きの悪い悪性の結核菌が跳梁するのではないか・・・ 又、考えさせられてしまった。 “もうそろそろ退職されたいとは思われませんか”とキャスターにきかれ 八〇歳を超えるシスターが “退職とは仕事を辞めることでしょ。私がやっているのは私の生活そのものだから終わりはありません” と答えられたのが印象的だった。 ■
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by n_shioya
| 2010-05-24 23:05
| アンチエイジング
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学会開催や退官記念などで記念品をいただくことが多いが、それぞれ御当人の思いやこだわりが察せられて楽しいものである。
とりわけ気に入って愛用させていただいているものに、フクロウを彫った朱肉入れがある。 京大の一色名誉教授から頂いたもので、「フクロウ」好きのお嬢さんが御自分でデザインされたそうだ。 ![]() 西洋では古来、フクロウは叡智のシンボルとされている。 知恵の女神ミネルバの使いがフクロウだったという神話に由来している。 毛玉のような顔の中心にまん丸に輝く双の眼が、古代人にも賢さを感じさせたのであろうか。 僕自身、学会長や退官教授のお祝いにはラリックやバカラのガラス器を選ぶことが多いが、なかでもよく贈らせていただくのは、フクロウをデザインしたラリックのタンブラーである。 デザインもいいし、握り具合もしっくりとする。贈られ方もそう思ってくだされば好いが、 ところで加齢とともにすべての機能は衰えるが、経験の集積である叡智だけは年とともにいや増してよいはず、というのが僕の持論である。 ならば「アンチエイジング」のシンボルにもフクロウは最適ではなかろうか。 今日届いた学会関係の書類に朱印を押しながらふと思った。 ■
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by n_shioya
| 2010-05-23 19:05
| アンチエイジング
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今日は銀座の交詢社でメンタルケア協会の理事会に出席した。
メンタルケア協会とは精神対話士の養成機関である。 精神対話士とは平たく言えば一人暮らしのお年寄りの話し相手になってあげるプロフェッシヨンである。 それが専門職に?と訝しく思われるかもしれないが、結構ニーヅは多いい。 特に災害時などは、まだあまり数が多くない対話士はてんてこ舞いになる。 それと心理療法士との違いは? 心理療法士は心理学をバックに、心理テストや心理療法を行うのが仕事である。 多くの場合、悩みを抱えている人が必要とするのは、問題解決もさることながら、その悩みを聞いてもらうこと、その苦しい気持ちを受け止めてもらうことである。 忙しい医師や、カウンセラーにとって、そこまでゆっくりと患者の相手をする暇はないのが実情で、精神対話士の出番となる。 今一つは、原則として対話士がクライエントの方に出向いていくことである。クライエントにとって、病院やカウンセラーのところへ行くというのは、対面的にも心理的にもバリアーが高い。 それが自分のところへ来てくれるのなら、ということで受け入れやすいというメリットもある。 ただまだ認知度が低く、また公的な資格ではないため報酬面でも報われることが少ないのが悩みである。 だが、三月の国会で、長妻厚労大臣が心理療法士の問題も含め、前向きに検討すると約束されたようで、その実現を期待したい。 ■
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by n_shioya
| 2010-05-22 22:27
| 医療全般
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![]() 塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日) 以前の記事
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